特集●平成12年度新卒者の採用予定および初任給調査結果
採用予定なし 48.4% 依然増加傾向が続く 県内景況は製造業の電気機械を中心に一部改善が見込まれるが、依然全業種的な広がりには至っておらず、厳しい経営を余儀なくされている。
図1は企業における新卒者の採用予定状況についてみたものである。「採用予定なし」の企業が48.4%と前年調査の46.5%を上回り依然厳しい雇用情勢が続いている。 |
表1は業種別にみた新卒者の採用予定状況である。「採用予定あり」が小売業67.7%、鉱業・建設業56.3%と全業種平均51.6%を上回り、採用活動の積極的な姿勢が目につく。一方、卸売業は35.3%と全業種平均を大きく下回り、この業界の厳しさが窺える。「採用予定あり」の企業のうち「概ね計画通り採用できる」と回答した企業は小売業61.5%、鉱業・建設業50.7%と全業種平均46.0%を上回り、採用予定状況に連動する結果となった。 |
図2は「採用予定なし」の企業における採用しない理由についてみたものであるが、「人員・人材が足りている」が49.4%と最も多い。一方、「採用したいが控えている」が25.7%、「経営環境の悪化のため」が20.3%と現今の景況を窺わせる結果となった。 |
図3は新卒者の広域生活圏別にみた採用状況である。「採用予定あり」が工業集積度の高い岩手中部60.0%、胆江57.8%と全地域平均を上回った。一方、「採用予定なし」が久慈地域で64.0%、釜石地域59.5%、宮古地域57.7%と全地域平均を大幅に上回り、沿岸部に特に厳しい状況が見受けられる。このように採用状況には地域間において違いが見受けられる。 |
図4は新卒者の採用方法についてみたものである。「学校からの紹介」が84.5%で最も多く、以下「就職ガイダンス」21.9%、「職安からの斡旋」21.6%と続いている。昨年に比べ、「就職ガイダンス」の割合が高まったのが特徴的である。 |
表2は初任給見込額(平成12年4月)について学歴別にみたものである。大卒は178,007円、短大・高専・専門学校卒155,011円、高卒141,009円となった。これを前年比でみると、大卒△3,571円(前年比△2.0%)、短大・高専・専門学校卒△116円(同△0.1%)、高卒△1,083(同△0.8%)と全ての学歴で減少となった。特に、大卒の減少幅が著しい。 |