東北地域研究シーズデータベース

立方晶炭化ケイ素膜の表面形態制御技術の開発

可視-近赤外光吸収,テラヘルツ波遮蔽
ウェハ・物性 通信・5G・アンテナ・IoT 素材・材料・ウェハ加工

研究シーズの特徴・独自性

立方晶SiC(3C-SiC)の表面凹凸を変化させると,SiC結晶は単結晶から多結晶になり,さらに多結晶SiC膜は光をほとんど反射しない。波長1.5µmまでの可視光~近赤外光領域の分光特性から,多結晶SiCの透過率は約0.01%,反射率は最大でも約3%であり,表面形状を制御すると3C-SiCは光吸収体になり得ることを見い出した。さらに,今後ますます需要が高まるテラヘルツ波帯でもこの多結晶SiC膜の透過率は低く,現時点でテラヘルツ波帯での遮蔽板に応用できるのではないかと考えている。一方で反射率が単結晶SiCよりも50%も高く,現在はテラヘルツ波帯の反射率低減を目指して表面形態を制御する技術を開発している。

産学連携の可能性

 3C-SiC結晶成長は欧州で活発に研究されていますが,日本国内で研究している研究者はほぼ皆無です。本研究で得られている3C-SiC膜の応用先を探しています。

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山形大学
大学院理工学研究科 情報・エレクトロニクス専攻
教授: 成田 克
お問合せ先: narita@yz.yamagata-u.ac.jp