東北地域研究シーズデータベース

固体プラズマを利用したサブミリ波帯回路素子の研究

固体プラズマ,InSb,サブミリ波,回路素子
パワー・ディスクリート 通信・5G・アンテナ・IoT

研究シーズの特徴・独自性

当研究室では,ミリ波・サブミリ波帯からテラヘルツ帯で動作する回路素子の開発を目指した研究をしており,アイソレータやサーキュレータをはじめとする非可逆回路素子や,特性可変のフィルタや方向性結合器などの回路素子の研究をしている。一方で,マイクロ波帯やミリ波までは非可逆動作を実現するための異方性媒質にフェライトが利用されているが,それ以上の周波数での動作は印加磁界の増加や損失の観点からもフェライトの利用は困難な状況である。そこで,私たちは半導体中の荷電粒子がプラズマとして動作することに着目し,サブミリ波帯やテラヘルツ波領域でも動作する固体プラズマ(半導体)を異方性媒質として利用することで,各種の非可逆回路素子や,印加磁界により特性可変となる方向性結合器などの基本回路素子について研究している。

産学連携の可能性

今後の移動体通信として5Gの高度化(5G evolution)や次世代の通信システムBeyond 5Gまたは第六世代(6G)の議論はすでに始まっており,その技術により大きな波をつくり2030年代の産業や社会を支えていくことが期待されている。そこでは,短ミリ波からサブミリ波帯に渡る電磁波の利用が想定されているが,それを実現するにはその周波数帯で利用可能な電子デバイスや材料技術の開発が非常に重要となる。

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秋田大学
理工学研究科 数理・電気電子情報学専攻 電気電子工学コース
教授: 淀川 信一
お問合せ先: yodokawa@gipc.akita-u.ac.jp