東北地域研究シーズデータベース

微細孔剛直ポリマーを用いる新規低誘電・低誘電損失材料

ポリマー 樹脂 フィルム 耐熱 5G 6G 高速通信 低誘電 低誘電損失 比誘電率 絶縁性 誘電正接 透明性 柔軟性 熱可塑 熱硬化 絶縁材料 プリプレグ 配線板 積層板 電気・電子部品
パワー・ディスクリート 回路基板 素材・材料・ウェハ加工 後工程

研究シーズの特徴・独自性

【概要】
開発されたポリマーは、高耐熱性、低伝送損失、フィルムの取扱い易さを同時に満たす信頼性の高い絶縁材料である。耐熱温度300℃以上、エンプラ並みの強度と、低伝送損失(比誘電率2.27、誘電正接0.0017)の電気特性を有する。フィルムは柔軟性と透明性に優れている。
【主な特徴】
①炭化水素系剛直構造を有する(耐熱性、低吸水性)
②屈曲部位を有する(溶解性、加工性)
③分子内に大きな自由体積を有する(低誘電材料化)
④極性基を除去(低誘電材料化)
⑤自由な分子設計(熱可塑、熱硬化型に対応)
【従来技術との比較】
5G、6G通信は信号減衰による伝送損失が発生しやすく、低誘電層間絶縁材料が求められている。従来用いられているシリカは高耐熱性であったが、絶縁性が低く(比誘電率4~5)、伝送損失が課題であった。

産学連携の可能性

【産学連携の可能性】
本ポリマーは、用途に応じて、①熱可塑型、②熱硬化型の2種類のグレードとすることが可能である。
フィルム、プリプレグ、金属箔張積層板、樹脂シート、プリント配線板、その他の電子材料として、多方面において応用展開が期待できる。なお、研究概要図に示すデータは、誘電率・誘電正接は基礎技術に基づくデータであり、今後の研究開発によって一層の性能向上が期待できます。
【想定する用途】
①半導体パッケージ基板用の層間絶縁材料
②フレキシブルプリント基板用の絶縁材料および接着シート
③リジッドプリント基板用のプリプレグおよびプライマー
【関連特許情報】
①発明の名称:ポリマー、熱硬化性組成物、 フィルム、 金属箔張積層板、プリプレグおよ び プリント配線板
 出願番号:特許7348636
 出願人:国立大学法人岩手大学(現在)
 発明者:芝﨑 祐ニ
【関連事業情報】
・文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成事業」(R1~R5年度)

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岩手大学
分子接合技術研究センター
教授: 芝﨑 祐二
お問合せ先: iwateeco@iwate-u.ac.jp