東北地域研究シーズデータベース

分子接合法(i-SB法)によるガラス基板、シリコンウェハへの高速伝送対応ダイレクトパターンめっき

回路基板 ウェハ・物性 通信・5G・アンテナ・IoT 前工程 その他2

研究シーズの特徴・独自性

【概要】
光反応性分子接合剤をガラス基板あるいはシリコンウェハに付着させ、紫外光を走査またはマスキングにより部分的に照射することにより基板と化学結合させたのち、未照射の分子接合剤を洗い流すことにより、エッチングすることなく、紫外光を照射した部分のみに平滑で高剥離強度の無電解めっき(配線)ができる。
【主な特徴】
①分子接合剤を用いるエッチングレスの平滑めっき
②紫外線走査による直接パターニングめっき(レジスト材不要)
③化学結合による高剥離強度めっき
【従来技術との比較】
従来は、フッ酸等でエッチングしガラス表面に微細な凹凸を形成したのち、無電解めっきを行っている。この手法では、5G等の高速伝送用途には向かない。また、配線を形成する場合にはレジスト剤等でパターン形成する必要がある。

産学連携の可能性

【産学連携の可能性】
•従来技術の表面粗さ問題点に対して、表面粗化ないの湿式めっき法を開発することに成功した。
•粗化せず、平滑で表面粗さが5nm以下までできたため、高速伝送することが可能となった。
•本技術の適用により、レジスト材、高価なスパッタ装置などを不要とし、低クリーン度環境でできる簡易な手法であるため、コストが1/2~1/3程度まで削減されることが期待される。
【想定する用途】
高速伝送用アンテナ、回路基板、シリコンインターポーザ、ガラスインターポーザ等半導体後工程、センサー・電極
【関連特許情報】
・発明の名称 :被めっき基板の製造方法
出願番号 :特願2021-103360、PCT/JP2022/024721
出願人 :国立大学法人岩手大学
発明者 :桑 静、平原 英俊、村岡 宏樹
【関連事業情報】
・内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第1期」(H26~H30)
・文部科学省「地域イノベーション・エコシステム形成事業-岩手から世界へ」(R1~R5年度)

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岩手大学
分子接合技術研究センター
教授: 桑 静香
お問合せ先: iwateeco@iwate-u.ac.jp