足踏み状態の県内景況

　９月の実績調査結果（全業種）

　業界全体をみると、緩やかな回復基調にあるものの足踏みの状態にある。
　生産・売上が前年同月に比べて増加したとするところは調査票回収978企業（有効回収率59.2％）中、20.5％と前月調査の19.5％を 1.0ポイント上回った。一方、減少企業比率は34.3％と前月調査の33.0％を1.3ポイント上回ったことから、指標はほぼ横ばいとなった。
　また、収益も増加企業比率が14.3％と前月調査の12.8％を1.5ポイント上回った。一方、減少企業比率は37.9％と前月調査の35.4％を2.5ポイント上回ったことから、指標はここでもほぼ横ばいとなった。
　資金繰りは好転7.1％（前月調査 7.2％）、悪化24.9％（同23.2％）となっている。
　10〜12月期の予測についてみると、生産・売上が前年同期を上回るとみているところは19.1％と当月実績を1.4ポイント下回っている。一方、減少予測企業比率は29.2％と当月実績を5.1ポイント下回っていることから、予測通りならば指標は上向くことになる。
　また、収益予測も増加13.2％（当月実績比1.1ポイント低下）、減少34.0％（同3.9ポイント低下）と指標はここでも上向くことになる。
資金繰り予測は好転6.4％（同0.7ポイント低下）、悪化27.1％（同2.2ポイント上昇）となっている。
　このように、先行き見通しについては、引き続き緩やかながら回復の動きが続くとみる向きが多い。

1. DIとは、増加（好転）企業割合から減少（悪化）企業割合を減らした数値である。（増減は前年同月比）
2. ９月までは実績値で９〜１１月、１０〜１２月は予測値である。
3. 調査時点は原則として各月現在であり、予測値は翌月以降３ヵ月間の見通し結果を集計したものである。
4. 業況に対する総合判断は、各企業が同種産業の業況の状態を判断した結果である。

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　 【県内の経営動向調査　意見欄より（9月分）】
●ダンプカーの積載量が6.0立方メートル(１名)で納入しております。経費の上昇で困っております。骨材単価を旧法での見直しが必要です。(砂利砕石業)
●建設業種として、時短制度による労働時間の短縮をどのようにして労働生産をあげていくか具体的な例をもって伺いたい。(設備工事業)
●婦人用スカートの加工を行っているが仕事がなくて困っている。仮に仕事があっても加工賃が安く採算がとれない。(縫製業)
●大手企業から事前打ち合わせもなく減産体制の話があり、現在は受注ゼロ。余剰人員を別会社への出向をお願いしている。(電気機械器具製造業)
●Ｏ−１５７による売上減少。(水産加工業)